この記事は「旅のパートナー」として大変心強いSFCについてお話ししたいと思います。
私は短い間に台湾、香港、韓国、タイと旅行に出かけています。
その中で、SFC会員であることでとても楽しく快適な旅行が出来ています。
これから夏に向けて海外旅行の予定を立てられる方もたくさんいるかと思います。
そこで、海外旅行の超強力なパートナーとなるSFC会員の資格を得るための「SFC修行」の紹介を、実際に2018年3月に解脱した私がさくっとその魅力と全ルート、全費用を紹介します。
私の経験が、SFC修行に興味がある方の少しでもお役に立てれば幸いです。
そもそもSFC修行とは何でしょう。
SFCと聞いて「湘南藤沢キャンパス」が真っ先に頭に浮かんだ皆さま、エリートですね。(笑)
ただ、ここで私が話す「SFC」とは慶應義塾大学の事ではありません。
が、ある意味ANAを利用する乗客としては「エリート」であると言えるでしょう。
SFCとは?
SFCとは、Super Flyers Card(スーパーフライヤーズカード)の略です。
このカードそのものは何も特別なカードではありません。
ANAが発行するVISAやJCBのような誰もが1枚は持っているだろうクレジットカードです。
しかしANAが規定するある条件をクリアする事で、「SFC」という特別なカードになるのです。
その「ある条件」というのがとても厳しい条件なのです。
SFC修行とは?
SFCとは何かをお話ししましたが、気になりますよね、「ある条件」
ズバリ言いますと、とにかくANAの飛行機(正確にはスターアライアンスゴールド加盟)に乗りまくるという事です。
とはいうものの、ちゃんと目標はありますので大丈夫です。
飛行機に乗る事でマイルが貯まる事は有名ですが、実はもう一つ貯まるポイントがあるのです。
それが「プレミアムポイント」です。
このプレミアムポイントを貯めるためだけに、ただただひたすら飛行機に乗ります。
旅行でも出張でもなく、ただただ単純にプレミアムポイント獲得のために飛行機に乗ります。
人によっては1日に同じ航路を何往復もしたり、体力無視な海外渡航をしたり、空港から一歩も出ずに、滞在時間1時間程度という搭乗を頻繁にします。
そんなひたすらプレミアムポイント獲得のためだけに飛行機に乗ることに邁進する姿はさぞ、普通の方から見ると奇異に映るでしょう。
それがいわゆる「修行僧」と呼ばれる所以かもしれません。
そんな修行活動を「SFC修行」と呼びます。
ANA上級会員(ANAプレミアムメンバー)とは
SFC修行とは、ANA上級会員と同等の資格を得るための活動です。
ANA上級会員(ANAプレミアムメンバー)とは、ANAの飛行機を多く利用している方に付与される特別なステータスです。
皆さんも搭乗するときに、「ANAプレミアムメンバーのお客様より・・」などのアナウンスを聞いて、エコノミークラスの場合なんかは、まだ乗れないのかよ!と思ったことはありませんか。
そうです、あの「ANAプレミアムメンバー」がこれです。
SFC会員になれば、こうしたANA上級会員とほぼ同等の資格を得る事が出来るのです。
ANAプレミアムメンバーのランク
ANAプレミアムメンバーには3つのランクがあります。
ブロンズ会員、プラチナ会員、ダイヤモンド会員の3つです。
ブロンズ会員には30,000~49,999PP
プラチナ会員には50,000~99,999PP
ダイヤモンド会員には100,000PP以上
各ステイタスにランクアップするには上記のプレミアムポイントが必要となります。
現在、私のステータスは「真ん中のプラチナ会員」となり、既にSFC発行済みなので来年からは「SFC会員」として引き続き、ほぼ同等の待遇を受ける事が出来ます。
これまでの私の体験から感じたところ、SFC会員は増えてきていると思います。
それは、優先チェックイン、ANAラウンジ、優先搭乗の際に、目に見えて感じます。
対して、さすがにダイヤモンド会員は多くても4~5人という印象です。
たまに若い方もいますので、出張が多い方なんですかね。
目指すはプラチナ会員以上
ANAプレミアムメンバーは3つのランクがありますが、実質、旅行客にとって重要な特典が受けられるのは真ん中のプラチナ会員以上と考えていいです。
ブロンズ会員では、今私がとても便利だと感じている「優先チェックイン」「ANAラウンジ」「優先搭乗」「手荷物受取優先」が受けられません。
なので、めざすのは「プラチナ会員」以上です。
しかしダイヤモンド会員を目指すのはよほどの強い意欲がないと難しいですし、海外旅行の際に便利と思えるメリットはプラチナ会員の待遇で十分です。
ANAプレミアムメンバーの落とし穴
ここで一つ注意があります。
実は、このANAプレミアムメンバーのステータスは毎年リセットされます。
つまりは、原則一年間だけの優遇措置であり、その後もステータスを維持し続けるためには、またプレミアムポイントを貯め続けなくてはいけないのです。
これは、普通の方ですと費用も時間もかなり厳しいと思います。
SFCを目指す理由
ANAプレミアムメンバーのステータスが毎年リセットされる、ここがまさにSFCを目指す理由となります。
いくら頑張って50,000PPを獲得してプラチナ会員となったとしても翌年ゼロになってしまうのでは、たまりませんよね。
そこで、ANAには素晴らしい制度があります。(JALにも同様な制度があります)
それが、ANAプレミアムメンバーとは違う別枠の会員制度であるSFC会員なのです。
SFCのメリットとは
SFCのメリットはいくつかあります。
まずはANAプレミアムメンバーと違って、一度手にしてしまえば毎年プレミアムポイントの為に飛行機に乗らなくても大丈夫という事です。
ここがSFC最大のメリットでしょう。
つまりは、プラチナ会員とほぼ同等の資格がこのカードを維持さえできればカードを退会しない限りは継続できるという事です。
これは本当に素晴らしい事です。
カード、私ならVISAカードですがこの年会費だけを普通に払いさえできれば、毎年飛行機に乗る必要なく、ANAプレミアムメンバーとしての資格が半永久的に享受出来るのです。
SFC会員はプラチナ会員とほぼ同等です
細かい違いはありますが、重要なポイントだけ見れば、この考えで問題ありません。
それは私の実体験上、自信を持って言えます。
数あるサービスの中で特に私が実感しているサービス内容は以下の通りです。
- プレミアムメンバー専用サービスデスクの利用
- ANAラウンジの利用
- 優先チェックインカウンターの利用
- 手荷物の優先受取
- 専用保安検査場の利用
- 優先搭乗
本当に便利です。
この中でも、一番はやはりANAラウンジの利用でしょうね。
快適なANAラウンジで搭乗までゆっくり過ごせます!
国際線のANAラウンジは搭乗までの時間を本当にゆったりと優雅に過ごせます。
もちろん、アルコールも無料ですからお酒好きな方などは搭乗前の生ビールも嬉しいサービスです。
食事類も機内食前を考えると、逆に量を抑えるのに苦労するくらいです。
羽田空港にはANA国際線ラウンジが2つあります。
110番ゲートと114番ゲートです。
出国審査を終えて出てくると、右方面に110番ゲート付近ラウンジで左方面に114番ゲート付近ラウンジがあります。
ですので、すぐに入りたいという方は110番ゲート付近ラウンジが近いですね。
2つのラウンジの違いを簡単に書きます。
110番ゲート付近ラウンジの良いところ
- 出国審査出口から近い
- 営業時間が長い(5時~25時)
- 座席数が多く(417席)、横にも長い
114番ゲート付近ラウンジの良いところ
- 出国審査出口から離れているので空いている
- 設備が新しく落ち着いた雰囲気があります
- ヌードル出来上がり時に声ではなく端末での通知
【追記】
2019年5月18日、台湾旅行に行った際にANAラウンジを利用してきました。
110番ゲート付近のラウンジを利用したのですが、かなり混んでいました。
ヌードルバーで山菜そばを頼んだのですが、ここは呼び出しに番号札を使っています。
いったん席に戻ったのですが、混んでいて騒がしいこともあり自分の番号が呼ばれたのがわからず、受け取った時にはかなり麺が伸びてしまいました。
114番付近ゲートの方は呼び出しは端末なのでこういう事はないでしょうね。
ちなみにその後、114番付近ゲートラウンジの場所も改めて確認しましたが、自分が思っていたよりも、それほど遠くなかったので人間の記憶とは曖昧なものです。
この程度の距離なら、広くて落ち着いている114番ゲート付近でも良いかなと思いました。
ただ、奥さんなんかはコンパクトにまとまっていて一つの場所で全てが揃う110番付近ゲートの方が好みのようです。
もちろん、110番付近ゲートラウンジも奥に行くと静かで落ち着いた雰囲気はありますので、ゆっくり過ごせますよ。
【追記】
2019年10月に台湾旅行に行った際、110番ゲート付近ラウンジを利用しました。
110番ゲート付近のヌードルバーですが、114番ゲート付近と同様に呼び出しは「番号札」ではなく、「端末」になっていました。
これでしたら、自分の席にいても安心ですね。
また何気に優先チェックインも快適です。
ほとんど並ぶことなく手続きができます。
手荷物もSFC会員にはプライオリータグというオレンジ色の特別なタグが付けられて空港到着後、優先的に手荷物が出てきますので便利です。
SFC会員はスターアライアンスゴールドメンバーです
なお、SFC会員になると自動的にANAも加盟しているスターアライアンスのゴールドメンバーにもなります。
これはどういう事かというと、ANA以外の飛行機を利用する際(例えば台湾旅行でエバー航空とか)に、その航空会社の上級会員としての待遇が得られるという事です。
ユナイテッド、ルフトハンザ、アシアナ、エバー、シンガポールなどが思い浮かびますね。
私も、香港国際空港ではユナイテッド航空とシンガポール航空のラウンジを利用しました。
SFCは家族カードを発行できます
この家族カードを発行出来るというのも素敵な特典です。
つまりは、私一人がSFC修行してSFC会員資格を得れば、私本人だけでなく家族カードを発行することで家族も一緒にSFC会員となれるのです。
ここはむしろANAプレミアムメンバーより優れていると感じます。
もちろん、私の家族は皆、SFC会員です。
また、SFC会員は同行者1人までANAラウンジに入場出来るので、家族の多い方などにはとても嬉しい特典です。
SFC資格を獲得する条件
これまでお話ししたように良いことだらけのSFCですが、もちろん簡単に取得できるわけではありません。
つまりは、ここからが「修行」ですね。
まずはプラチナメンバーになりましょう
目指す目標は、ここです。
プラチナメンバーがずばり最終目標です。
SFCの申し込み条件とはプラチナメンバーの条件を満たす事なのです。
つまりは一年間で50,000PP獲得が必要であり、そのためにとにかく飛行機に乗ることです。
でも安心してください。
飛行機に乗りまくるのはこ一年間だけで大丈夫ですから。
SFCの申し込みの為に、一回だけはどうしてもプラチナメンバーにならなくてはいけないのです。
その後は、半永久的にプレミアムメンバーの資格が与えられますので、頑張りましょう。
プラチナメンバーになったらSFC申し込みを忘れずに
せっかく頑張ってプラチナメンバーになりました。
良かった良かった!
と、そこでほっとして何もしないととんでもない事になります。
SFCは自動的には手続きはされません。
自分で入会手続きをしなくてはいけませんので早めに入会申込書を取り寄せて入会手続きをしてしまいましよう。
申し込み期間は、プラチナメンバーの有資格期間だけです。
これが私のSFC修行の全ルート、費用です
恥ずかしながら、私が実際に行った全ルート、全費用を掲載します。
見づらくて失礼しますが、雰囲気だけでも感じてもらえれば幸いです。
2018年1月~3月の実際のフライトスケジュールです
予約を入れて全行程が確定してからまずはスケジュール表を作りました。
こうして表にするとモチベーションも自然と上がってきますのでおすすめです。
やはり、プレミアム旅割を出来るだけ多く、出来れば全て予約が取れれば効率が良いです。
私も早く動いたつもりでしたが、往復で取れない日がありました。
10日間 合計金額 482,500 獲得プレミアムポイント50,280 PP単価9.60
私のスケジュールで重要な4つのポイント
結果的に要した日数は10日間で、全費用は482,500円、獲得プレミアムポイントは50,280でクリア、PP単価は9.60でした。
ちなみにPP単価とは「運賃」÷PP(プレミアムポイント)で、PP単価とは1PPを得るのにかかったコストの指標となります。
当然、このPP単価が低ければ低いほど効果的だったと言えます。
大体、PP単価10円がベースとなるでしょうか。
まあ、これは計画を立てて予約を入れた段階で分かっていた事ですが、PP単価も10を切っていますのでまずまずかなと思っています。
私がSFC修行をするにあたり気を付けたのは下記の4点です。
- フライトは土日、祝日を利用する。
- 日帰りにする
- 家族に迷惑をかけない
- より効果的なフライトを予約する
①については、フライトは最初だけ月曜日でしたがこれは祝日で、残りは全て土曜日です。
私は普通の会社員ですので、有給を取らずに遂行する事を優先しました。
②については、宿泊などしてホテル代等の滞在費で余計な支出を出さない事と、③にも関連しますが、なるべく家族、特に奥さんに迷惑をかけないという事です。
なので、日程を見ていただければわかると思いますが、早朝に出発して夕方には普通に自宅に帰っているというスタイルを優先しました。
④については、とにかく航空運賃が安くそれでいてPPが高い路線を予約するという事です。
それは、早めに動いたのでほぼほぼ出来たと思います。
2017年9月の台湾旅行でSFCに興味を持ち、良く10月から一気に予約を取り始めました。
プレエコの羽田、那覇間、これで全て予定を入れました。
これからSFC修行をする方にアドバイス
僭越ながら、実際にSFC修行を経験した者として少しだけアドバイスをさせてください。
それが、SFCを目指される方の背中をちょっとだけ押す事が出来れば嬉しいのですが。
早期の事前計画が全てです
実際、これがすべてです。
SFC修行をすると決めたら、素早く計画を立て(仕事や資金、航路等)、すぐに動くことです。
羽田空港に比較的楽に行ける方で、私と同じような会社員でしたら、ぜひ私の行程を参考にしてください。
すぐに動くことで、早期割引が取れますし、予約も入れやすいです。
問題は、急な予定が入ることだけですが、それはもう割り切っちゃいましょう。
とにかく計画を立てて、予約さえ入れてしまえば、90%は成功したも同然です。
解脱は3月までにしましょう
これは、「事前サービス」の特典を受けるためです。
1月~3月までにSFC資格を得た人には特典として翌年からではなく、4月から事前サービスが受けられるので1年分お得になります。
私も、それを狙って3月に解脱して4月にプラチナ会員として香港旅行に出かけました。
それぞれ都合があると思いますが、可能ならば1月~3月で終わらせてしまうのがおすすめです。
家族、特に奥さんの理解をもらいましょう
これは男の方限定ですが、奥さんの理解なくしてSFC修行はあり得ません。
私の場合は、定年後にもっと海外旅行に行きたいね、という共通認識があったことと、奥さん自身が一度ビジネスクラスでプレミアム会員のメリットを知っていたことが大きかったです。
また、私も家族に迷惑をかけないように夕方には家に戻っていましたので、そのあたりの工夫も必要かもしれません。
ポイントサイトは積極的に利用しましょう
私は、陸マイラーでもなんでもないのですが、ポイントサイトは欠かさずに利用していましたし、今も利用しています。
「ハピタス」はわかりやすくて使いやすいですが、ZOZOTOWNが抜けてしまいましたし、Amazonが使えないのは少し残念ですね。
それでも楽天などで大きな買い物もありましたので、羽田空港までの交通費とかパーキング代などの諸費用はほぼほぼ相殺できたと思います。
SFC修行のデメリットとは
実際にSFC修行をしてみて、デメリットというのはそんなに感じませんでした。
もちろん、時間とお金はかかります。
ですが、時間は有給を取ることなく日帰りで予定を組みましたし、お金に関してはこれは仕方ないと思っています。
それはちゃんと飛行機に乗って、那覇まで行っているわけですから。
しかもプレミアムエコノミークラスというANA国内線の最上級のおもてなしを受けてのフライトです。
そうした対価をしっかり受け取っての費用です。
これから続くSFC会員としての特典を考えれば、私は相応だと考えます。
これを何とか無料で成し遂げたい、と陸マイラー活動に邁進していては時間がかかりすぎます。
私のモットーは、「やれる時にやる!」ですので。
ただあえて一つデメリットをあげるならば、「ダイヤモンド会員」てどんなに素晴らしいんだろう・・
ANAスイートラウンジってどんなだろう・・
JALの上級会員はANAとどう違うんだろう・・
などと、仕事では全くわかない意味の分からない上昇志向といいますか野心がふつふつと芽生えてくることくらいでしょうか。(笑)
でも私も分別ある大人ですので、ちゃんと自分の立場はわきまえています。
さいごに
2018年3月17日に無事、解脱した私が今思う事をお話しします。
SFC修行をして、SFC会員になれて私も家族も本当に良かったと心から感じています。
旅はそれだけでも楽しいものですが、このSFC会員で得られるサービスがあるともっと楽しくなります。
空港に行くのが、とにかく嬉しくてわくわくします。
空港に着いた瞬間から旅が始まる感覚です。
SFC修行自体も私などは羽田~那覇間をプレミアムエコノミークラスで往復したわけで、機内食といいCAさんの対応といい、シートといい、何もかも優雅な時間でした。
とりわけ、私はもっぱら読書にその時間をさきました。
おすすめは早瀬耕さんの「未必のマクベス」です。
機上で読むには最高の本です。
物語の世界観にスーと入っていきますよ!
この世の中で、こんなに贅沢な読書タイムがあるでしょか。
なので、私にとってのSFC修行とは修行どころか「大人の贅沢なお遊び」だったと感じています。
いろんなSFC修行のやり方があると思いますし、第三者からはあきれられるかもしれません。
しかし、自分と家族さえ、納得していれば問題ありません。
自分の人生です。
自分の手で足でお金で、豊かにしたいものです。
このブログを読んで少しでもSFC修行に興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、私は声を大にして言いたいです。
「SFC修行、ぜひ、やってください!」と
長い文章、お付き合いいただきまして有難うございました。